NameSiloでドメインを維持し、DNSとDNSSECのみをCloudflareに移行すると、キャッチオールメールへの影響と手順
要点の概要(前提A: ドメインはNameSiloに留まる; 前提B: DNSとDNSSECのみをCloudflareに移動 — キャッチオールメールへの影響と手順)
1) 影響の原則(要点)
ドメインのネームサーバーをCloudflareに変更すると、CloudflareのDNSゾーンが権威DNS(authoritative)になります。メールの配送はDNSのMXレコードで決まります。
現在のメールホストで使用しているMX(および必要なTXT/SPF/DKIM/DMARC)レコードをCloudflare側のDNSゾーンに同一の内容で登録しておけば、キャッチオールを含むメールは中断されません。
切り替え時に正しいMX/TXT等をCloudflareにコピーしないと、配送が一時的に失敗(バウンスや拒否)し、キャッチオールが影響を受けます。
2) DNS移行手順(推奨)
ネームサーバーを変更する前に、まずドメインをCloudflareに追加し、CloudflareがDNSレコードをスキャン/インポートするのを待ちます。Cloudflareは一般的なレコード(MX、CNAME、Aなど)を自動的に取り込むことが多いですが、必ず手動で確認してください。
確認すべき項目:すべてのMXとCNAME、メールホスト名が参照するA/AAAAレコード、すべてのTXT(SPF)レコード、DKIMおよびDMARCレコード。
レコード値(優先度/ホスト名/TTL)はNameSiloのパネルにあるものと完全に一致させてください。
ネームサーバーをCloudflareに切り替えた後はDNS伝播(通常は数分〜最大48時間)を待ち、旧側のメール設定を削除・変更しないでください。新しいDNSが有効になり、送受信が正常であることを確認してから操作します。
キャッチオール(@)を使っている場合は、Cloudflare上のMXが正しいメールホストを指していることを確認してください。キャッチオールの挙動は通常メールホスト側の管理パネルで制御されます(DNSの機能ではありません)。
3) DNSSECについて
以前NameSiloでDNSSECを有効にしていた場合、CloudflareのDNSに切り替えたらCloudflare側でDNSSECを有効化し、Cloudflareが示すDSレコード(または必要な値)を取得して、NameSiloのレジストラ設定でDSレコードを追加/置換してください。これを行わないと検証が失敗し、名前解決の問題が発生します。
流れ:CloudflareでDNSSECを設定して値(DS)を取得 → NameSiloの登録パネルでそのDSを登録。
4) キャッチオールの挙動(ケース別)
サードパーティメールサービス実装(例:MXがGoogle Workspaceを指しており、キャッチオールはそのサービス側で有効になっている)── DNS切り替え時に同じMXを維持すればキャッチオールは影響を受けません。
NameSiloの独自メールホスティングがキャッチオールを提供している場合── ネームサーバーをCloudflareにしても、Cloudflare上でNameSiloのメールサーバーを正しく指すMXおよび関連レコードを維持すれば、NameSiloのメールホストは引き続きメールを受け取れます。
切り替えと同時に別のメールホストへ移行する場合── Cloudflare上でMX/TXT/DKIM等を新しいホストに合わせて更新し、新しいホスト側でキャッチオールを有効化する必要があります。
5) 共通の注意点(短く)
切り替え前に現在のDNSレコードをバックアップ/エクスポートまたはスクリーンショットで保存。
ネームサーバー変更でCloudflareが権威となるため、変更前にCloudflare上で完全に設定を済ませること。
移行中はメールログを監視し、送受信テストを実施。
Cloudflareのプロキシ(オレンジクラウド)を有効にしないでください:MXやメール用サブドメインはプロキシ不可(グレーの「DNS only」に設定)にしないとメールが届かなくなります。
6) NameSiloプロモコード
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注:NameCheapからCloudflareへのDNS移行手順は類似していますが、完全に同一かは未確認です。